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ミスタームシパン渡辺祐介インタビュー
開業までの歩み

そうですね、まずこの質問からスタートされる方がほとんどです(笑)。 なぜ、ムシパン専門店にしたか、いろんな理由がありますが、やっぱりムシパンに【新しい可能性】を感じたからだと思います。

蒸しパンというのは、スーパー、コンビニ、どこでも売っている。しかし、あれは蒸しパンというより、いわば蒸しケーキ。甘ったるくて、油ギッシュで、1つ 食べたら、もう1週間はいらない、という感じ(笑)。もっとあっさりとしてヘルシーで、食事としても食べられるような蒸しパンがあれば、小さなお子様から お年寄りの方まで幅広く喜んでもらえるのに、そういったものはなぜかほとんど無かった。
だから僕が作ってやろうと(笑)。

元々それまで僕はパン職人として修行していました。修行時代に培った知識や技術を活かして、今までの常識を覆すような全く新しいムシパンの開発に取り組み ました。いろんな種類のムシパンを作る中で、「あっ、これはもしかしたら、すごいことになるかもしれない!」となんか感じましたね。

いや、別に普通ですが、誰がそんなこと言ってましたか(笑)。

学生の頃は、理系大学で化学の勉強をしていました。研究室では化学プラントの設計に関する研究をしていました。同級生が次々に有名な企業の研究室に就職していく中、僕はどうしてもそういった道に進む気になれず、卒業後はフリーターをしていました。1000人近くいた同学年の中で、大学卒業後フリーターというのは、僕だけだったと思います(笑)。

職を転々とする極貧生活を数年ほど続ける中、たまたま近所のパン屋にバイトすることになりました。本当に偶然です。でも、このパン屋に1週間ほど勤めるうち、「これが自分の天職だな」と悟りました。今まで自分の中で憤っていたものが一気にスパークした気がしました。

それからは、寝ても覚めてもパンのことばかり考え、自宅にも業務用のミキサーやオーブンを買いそろえ、休みの日も独学でいろんなパンや焼き菓子を作って研究していました。パンや菓子に関する本もずいぶんと買い込みましたよ。

その頃、R・カルベル博士著「フランスのパン技術詳論」という本に出会い凄まじい衝撃を受けました。そして、今までの常識を覆す前代未聞のムシパンのレシピの開発に着手することになるんです。

それが成功した時は嬉しかったですよ。「これは、マジで面白いことになる!」とすごいものを感じました。

よし、ムシパンの専門店を始めよう!
お金もないし、人脈もないけど、もう居ても立ってもいられない!

それが2004年の秋でした。

渡辺祐介インタビューその1 渡辺祐介インタビューその2 渡辺祐介インタビューその3 渡辺祐介インタビューその4